【船橋市版】
不動産相続マニュアル
　基礎知識と
手続きの流れとコツ

• １.初めての不動産相続で知っておきたい基礎知識
• 2.不動産相続の手続きにかかる主な税金・費用と相続で使える控除
• ３.不動産相続の流れと必要な手続き
• 4.「相続」に関するデータと分析
• 5.船橋市で相続した不動産を上手に売却するコツ
• 6.不動産相続に必要な書類の詳細と入手場所一覧
• 7.船橋市での不動産相続に必要な書類の入手先住所・連絡先
• 8.船橋市で相続をする際にサポートしてくれる公的機関・士業

誰が何をどれくらい相続するかを決める方法は大きく3つあり、遺言書がある場合は「遺言書による相続」、遺言書がない場合は「遺産分割協議による相続」になります。
「法定相続分に則った相続」は実際あまり行われません。

【不動産の相続方法３つとその概要】

※表は左右にスクロールして確認することができます。

法定相続人は配偶者が最も優遇され、その下に「子またはその代襲相続人（孫）」、「直系尊属（父母）」、「兄弟姉妹またはその代襲相続人（甥・姪）」がこの順番で優遇されています。

法定相続分は、法律によって以下のように割合が定められています。

【法定相続分】

※表は左右にスクロールして確認することができます。

参考：国税庁：法定相続人と法定相続分

複数人で相続した不動産の分割方法は「現物分割」「代償分割」「換価分割」「共有分割」と大きく４つあります。
財産の内容と、どのように分配したいかで取るべき方法が変わります。

【４つの分割方法とその概要　向いているケース　一覧】

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相続した不動産の相続税評価の方法は土地と建物とで異なります。

土地の場合は基本路線価方式で行いますが、例外的に路線価が設定されていない土地に限っては倍率方式を用います。

建物は固定資産税評価額がそのまま相続税評価額になるので簡単です。

【不動産の評価方法とその概要】

※表は左右にスクロールして確認することができます。

相続手続きにかかる主な税金・費用で、最も負担が重くなりがちなのが相続税です。
「相続した不動産の評価額」等、資産の状況により変化します。

【不動産相続手続きにかかる主な税金・費用　一覧】

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基礎控除は無条件で使えます。それ以外で最も大きな効果を持つのが小規模宅地の特例です。
その他、控除の条件にご自身が当てはまるかどうかの判断は難しいため、税理士に依頼した方が確実でしょう。

【相続で使える控除と控除額の目安　一覧】

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【相続発生から手続きの流れ・任せられる専門家・手続き期限　一覧】

※表は左右にスクロールして確認することができます。

なかでも司法書士は、相続人間で揉め事がないのであれば、不動産相続では強い味方です。幅広い分野をカバーしているうえ、弁護士よりも依頼費用が安価に済むことが多くなっています。

弁護士は、特に「相続で揉めている時」に依頼するべき専門家です。
税理士は、税金面でのサポートが必要な時に依頼するとよいでしょう。

遺言書があれば、相続は原則その内容に沿って行われることになります。
遺言書があるかないかによってその後の手続きが異なって来るので、確認は一番初めに行いましょう。
遺言書には「自筆証書遺言」「公正証書遺言」「秘密証書遺言」の3種類があり、このうち公正証書遺言を除く2つについては、家庭裁判所で検認が必要です。
検認をせずに遺言書を開封すると、5万円以下の過料が課されることがあります。

遺言書がなかった場合、被相続人が誕生してから死亡するまでの戸籍謄本を取得して親族関係にある人を全て洗い出すことにより、法定相続人を調査します。

こちらは弁護士・司法書士に依頼することが多いですが、税金面でサポートが受けたい場合は税理士にも依頼可能です。

法定相続人の確認と併せて、被相続人の財産を調査します。
預貯金や不動産、有価証券等のプラスの財産に加え、住宅ローンなどの借金、未払いの税金なども全てを調べ上げます。

なお、相続財産に不動産があるかないかについては、市区町村から届く固定資産税の納税通知書を見ることで確かめられます。
依頼できる専門家については、法定相続人の確認と同じです。

遺言書があれば原則その内容に従いますが、ない場合には相続人全員で遺産の分割方法を話し合う、遺産分割協議を行います。

この時、相続人間で揉め事が起きているような場合には、弁護士に間に立ってもらうことが出来ます。相続人の代理となってもらうことも可能です。

被相続人に借金などの負債が多い場合は、限定承認・相続放棄などの申述をすることになります。

これの申し立ては弁護士のみが代行することが出来ます。
書類作成のみなら司法書士にも可能です。また、どちらの方が税金面で得が大きいかといったことを聞きたい場合には、税理士にアドバイスをもらうことも出来ます。

被相続人が個人事業主などで確定申告を必要とする所得があった場合、相続人が代わりにこれを行います。
また、限定承認の譲渡所得税があった場合にも必要になります。

こちらは税理士のみに依頼可能です。

複数の相続人がいる場合に発生する手続きです。

遺産分割協議で決まった内容に従い、遺産分割協議書を作成します。

弁護士・司法書士に依頼することが多いです。

相続財産の額が基礎控除を上回った場合のみ発生する手続きです。
相続税の申告・納付期限は相続開始を知った翌日から10ヵ月以内です。もし遅れたり、納税額が足りなければ、延滞税や加算税が課されます。

こちらは税理士のみに依頼可能です。

遺留分とは、相続人の財産から遺留分権利者（配偶者・子供・直系尊属）が法律で取得を保証されている最低限の取り分のことを指します。

これはごく限られたケースでのみ必要になる手続きで、自分以外の相続人が、遺言や生前贈与によって自分の遺留分を侵害する額の遺産を得た場合、遺留分権利者が遺留分にあたる金額をその相手に請求することが出来るというものです。

こちらは弁護士のみに依頼可能です。

参照：裁判所　遺留分侵害額の請求調停

相続遺産の中に不動産が含まれていた場合に必要な相続登記（名義変更）は、2024年4月1日を目処に義務化されます。
正当な理由がないにもかかわらず相続登記の申請をしなかった場合には、10万円以下の過料が課せられることがあります。

• 相続登記を放置したために相続人が極めて多数に上り、戸籍謄本等の必要な資料の収集や他の相続人の把握に多くの時間を要するケース
• 遺言の有効性や遺産の範囲等が争われているケース
• 申請義務を負う相続人自身に重病等の事情があるケース　など

また相続登記が終わらないと、物件の売却はできません。
期限は遺産分割協議が成立した日から3年以内です。

一般的に、司法書士に依頼するケースが多いです。

参照：法務局　知っていますか？相続登記の申請義務化について

千葉県での遺産相続内訳は不動産が約39.1％、次に現金が約43.1％となっています。
不動産または現金での相続が多くを占めており、この数値は日本全国や関東地方の平均値と比べると現金が多く、不動産は少ない結果となっています。

相続不動産の活用方法で一番多いのは、「ご自身の居住で27.2%」です。
次に占めているのは「亡くなられた方の配偶者が居住されることで25.2%」です。またそのまま維持している方は11%で全国平均の10%と同じくらいの数値でした。

参考：退職前後世代が経験した資産承継に関する実態調査全国47都道府県レポート【千葉県の特徴】

「相続を受ける人」の悩み

一般的に、相続発生まででは介護の不安や、被相続人が認知症になることの心配など、親の健康状態に関わる悩みが多く、相続発生後では、相続手続きや流れと相続税に関する悩みが多数を占めている模様です。

また、専門家にサポートしてほしいことの調査でも、税金についてのサポートは上位にあがりがちです。財産の額が多い家庭では、相続争いの心配から、弁護士に間に立ってほしいという意見がありました。
また、不動産など分けにくい財産の分配について心配する声も一定数上がっています。

「相続を受ける人」が
情報収集をする方法

ブランディングテクノロジーの調査によると、相続の情報収集の手段で最も多く使われているものはインターネットでした。
その次に知人への相談が多く、一定数士業からの紹介もあるようです。

参照：https://www.branding-t.co.jp/case/realestate/11336/

船橋市の不動産売却相場は、直近で種類別に大体以下のようになっています。

【表　船橋市の不動産の売却相場　種類別】

※表は左右にスクロールして確認することができます。

船橋市の不動産相場の概況

船橋市の不動産売却（中古）は2021年から2022年に中古一戸建て、中古マンション、土地の取引価格は上昇傾向にありました。
2023年の動きとしては中古戸建てと土地の平均売却金額はやや落ち着きました。
ただし不動産市場相場自体が落ち込んでいるのではなく、広さや築年数等の条件による価格の低下です。
2023年は前年に引き続き堅調に推移する可能性が高いと見込んでいます。
売れている立地に変化はあまりありませんが、船橋市の中心部である本町は引き続き引き合いが大変強くなっています。

船橋市では1920年から連続で人口が増加しており、定住意向も約8割と根強い人気があります。
加えて市内全域で進められている地区開発や、ふなばし「メディカルタウン」構想等によって活発に住みやすい環境整備にも積極的に取り組んでいるので、今後も船橋市の不動産相場需要は安定して需要がある状態は続くでしょう。

事前に家族で話し合いを
重ねておく

相続した不動産を上手に売却するコツとして、「事前に家族で不動産相続について話し合いを重ねておく」ことは大変重要です。
遺産を分けるための話し合いは、相続人全員の合意と参加が必要です。そもそもどのような不動産を持っているのか、誰に相続させるのか等を事前に確認できるとその後トラブルにならずスムーズに手続きができます。
また事前に相続不動産の詳細を把握しておくことができ、売却の相談先を検討したり相場感を調べたりするなどの時間の余裕を持った準備ができるでしょう。

税理士などの士業と
繋がりがある不動産会社を選ぶ

相続した不動産を上手に売却するコツとして、「税理士などの士業と繋がりがある不動産会社」を選ぶことがおすすめです。
例えば相続した不動産を売却する際には印紙税など「税金」が複数かかります。
また売却のタイミングが後になれば「固定資産税」が発生しますし、売却時に特別控除が使えることもあります。
こうした税金関係は複雑で、売却手続きを行いながら把握していくことは慣れている人でなければ難しいです。
そういった場合に税理士などの士業と繋がりがある不動産会社であれば、売却の相談をする際に税金の側面からみてもベストな売却を考えて提案してもらえます。

株式会社President's Agentは、売却だけでなく税務相談までトータルでサポートしてくれます。
公認会計士と税理士の資格を有する宅建取引士に相談にのってもらえることを強みとしており、お客様にとってベストな不動産取引が叶えられる不動産会社です。
不動産取引の際に発生する税務上の手続きにも力になれるので安心して依頼して売却を進めることができます。

HP：株式会社President's Agent

不動産会社を比較検討して
選んでおく

相続した不動産を上手に売却するコツとして、「不動産会社を比較検討して選んでおく」ことは重要です。
不動産会社によっては高額な査定金額を出して、契約を進めようとするところもあります。
満足度の高い売却を成功させるためにはメリットだけでなく、丁寧にリスクも説明してもらえるような不動産会社を選ぶことがポイントです。
気持ちに余裕がある段階で、不動産会社を比較検討して信頼できる担当者や適正な査定金額を知ることができれば、実際に相続するタイミングでより安心感をもった相談や手続きができるでしょう。

船橋市の相続事例についてご紹介いたします。

• 【船橋市版】兄弟間の相続トラブルを
  解決した事例
• 【船橋市版】不動産相続に関する
  悩みを解決した事例
• 【船橋市版】相続した空き家
  （一戸建て）を売却・活用した事例

登記手続きに必要な主要書類と、取得できる場所は以下の通りです。

【登記手続きに必要な主要書類と取得できる場所　一覧】

※表は左右にスクロールして確認することができます。

※これらの必要書類は、遺言書による相続か、遺産分割協議による相続かなどによって異なります。

相続税申告に必要な主要書類と、取得できる場所は以下の通りです。

【相続税申告手続きに必要な主要書類と取得できる場所　一覧】

※表は左右にスクロールして確認することができます。

※相続税の申告手続きは、相続財産が基礎控除額を超える場合にのみ必要になります。
※その他、預貯金、有価証券、債務関連、葬儀費用、事業用財産、生命保険金等、それぞれに必要な書類が追加であります。

相続税申告手続きは、8割以上の人が税理士に依頼していると言われています。

煩雑で難関な手続きになりますので、自信がないという方は依頼してみても良いかもしれません。報酬の目安は、遺産総額の0.5～1.0%です。

市役所

【船橋市役所】

〒273-8501　千葉県船橋市湊町2-10-25
電話番号：047-436-2111（代表）

HP： https://www.city.funabashi.lg.jp/

法務局

【千葉地方法務局　船橋支局】

〒273-8558　船橋市海神町2丁目284番地1
電話番号：047-431-3681（代表）

HP： https://houmukyoku.moj.go.jp/chiba/table/shikyokutou/all/funabashi.html

船橋市役所　おくやみコーナー窓口

船橋市では、死亡後の遺族をサポートする「おくやみコーナー窓口」を設けており、死亡後に遺族が行う必要のある様々な手続きをワンストップで案内しています。

【船橋市役所1階】

〒273-8501　千葉県船橋市湊町2-10-25
船橋市役所1階　戸籍住民課
電話番号：047-436-2270
HP： https://www.city.funabashi.lg.jp/kurashi/koseki/001/p083468.html

【無料相談】船橋市役所の法律相談

電話での予約制です。弁護士が相続や金銭問題をはじめとして無料相談に応じてくれます。
開催日や開催時間に関して、詳しくはホームページをご確認ください。

【市役所本庁舎1階　市民の声を聞く課　相談室】

受付時間：開庁日の午前9時～午後5時
電話番号：047-436-2787

HP： https://www.city.funabashi.lg.jp/kurashi/koseki/001/p083468.html

【無料相談】
ちば司法書士総合相談センター

遺言や相続に関するお悩みを60分司法書士に無料で相談できます。
事前予約を電話にて承っています。詳しくはホームページをご確認ください。

【ちば司法書士総合相談センター】

〒273-0005千葉県船橋市本町1-3-1フェイスビル5階
電話番号：043-204-8333

HP： https://www.city.funabashi.lg.jp/kurashi/soudan/003/p053499.html

【無料相談】
千葉県税理士会　船橋支部

国税、県税、市税に関することが無料で相談できます。
市役所2階税務相談室（債権管理課内）で、毎週水曜日の午前10時から正午、午後1時から午後3時に実施しています。事前の電話予約が必要です。
相談時間の目安は各回20分程度です。

【税の無料相談会（常設相談会）】

〒273-8501千葉県船橋市湊町2-10-25
市役所2階税務相談室（債権管理課内）
電話番号：047-436-2202（船橋市税務課）

HP： https://www.city.funabashi.lg.jp/kurashi/zei/001/01/p000009.html

【無料相談】
千葉県行政書士会葛南支部

相続・遺言・許認可等を行政書士に無料相談ができます。
船橋市役所11階　114会議室と船橋駅前総合窓口センター（フェイスビル5階）にて不定期で開催しています。
詳しい日時は、船橋市役所ホームページをご確認ください。
また相談のお問合せは千葉県行政書士会葛南支部に電話でご連絡ください。

【千葉県行政書士会葛南支部】

電話：047-401-5703

HP： https://www.city.funabashi.lg.jp/kurashi/soudan/003/p010139.html

相続の際の悩みの内容別に、士業で適切な相談先をざっくりまとめたのが以下の一覧です。

船橋市で相続の際に相談できる士業について、詳しくは以下のページをご覧ください。

【船橋市版】相続に強いおすすめ専門家一覧と
相談する専門家の選び方